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これは面白かったです!前作の「ドッグヴィル」もかなり良かったので見てみましたが、こちらもすごい映画です。
これほどのメッセージ性を持ちながら、退屈しないストーリーという映画はなかなか無いのでは。
ドキュメンタリー映画でメッセージを伝えることは簡単ですが、映画として観客を楽しませながらのそれは非常に難しいと思われるからです。
セットにしても演出にしてもストーリーにしても、こんな映画を思いつく人は常人ではないでしょう。
主演はニコール・キッドマンからブライス・ダラス・ハワードに変わっていますが、どちらもそれぞれのグレースを演じていて違和感も優劣もありません。

この映画にはたくさんのメッセージが込められています。プロの人が書いたレビューを引用すると、「強烈なリーダーに隷属する楽さに甘んじること」、「民主主義が絶対に正しいという考えの押し付け」に対する強烈な批判と問題提起。

でも、いちばんのメッセージはナレーターの最後の一言ではないでしょうか。「現在のアメリカにおける人種差別は差別される側からも生まれている」これに関して、私は賛同と反対と50%ずつです。
ほんの短いアメリカでの滞在中にも人種差別が現実にあるという事実を目の当たりにした出来事はありましたし、それについて私が尋ねた質問に対してのホストファミリーの答えは「アメリカは万人にチャンスが与えられている国だ」みたいなもので「果たして本当にそうなのか?」と思った記憶があります。
同時に、"逆差別"という言葉や、それを思わせるセリフなどもアメリカ映画の中でよく耳にします。
しかしながら、この問題は解決するにはあまりにも根深く困難を極めるものであるため、差別する側もされる側もそれぞれの言い分に納得したまま、結局"現状維持"に流れているように感じます。
この問題はこれから少しでも良くなっていくのでしょうか。それとも、映画の中の「100年後も変わらない」という言葉が事実になるのでしょうか。

アメリカ三部作の第2弾であるこの映画、3作目がとても楽しみです。